1. 脊柱管狭窄症とは
脊柱管とは、背骨がつくる神経(脊髄・馬尾)の通り道です。このスペースが狭くなり、神経が圧迫されて症状が出る状態を、脊柱管狭窄症といいます。中高年の方に多く、加齢に伴う変化が背景にあります。
狭くなる要因のひとつが、脊柱管の後方にある黄色靭帯の肥厚です。このほか、椎間板の変性や椎間関節の変形なども関係します。代表的な症状は、臀部から下肢にかけてのしびれ・痛み・脱力、歩くとつらくなり前屈みで休むとまた歩ける「間欠性跛行」、腰を反らすと症状が強まりやすいこと、などです。
まれに、排尿・排便の異常(膀胱直腸障害)や、急に強い脱力が出ることがあり、そうした場合は、医療機関での評価が必要になります。
2. 画像の所見と、実際の症状は一致しないことがある
画像上で「脊柱管が狭い」と指摘されても、必ず症状が出るわけではありません。無症状の方にも、同様の所見が見つかることは珍しくないためです。診断では、画像の所見に加えて、その所見で症状を説明できるかが重視されます。
また、症状の出方は、狭くなっている場所や範囲、程度によって、人それぞれ異なります。画像で狭窄があると言われても、今の症状との結びつきが分かりにくいと感じる方もいらっしゃいます。診断名だけで「もう仕方がない」と決めてしまう必要はありません。
3. 日常動作の見直しと、徒手療法という選択肢
脊柱管狭窄症は、腰を反らす動作で症状が強まりやすいといわれています。腰椎を反らすと神経の通り道が狭くなり、前かがみになると広がることが、その背景です。そこで、「腰が反らされる場面を減らす」という視点で、次の3つを見ていきます。
◆① 股関節をうしろに引く動き(伸展)
歩くときや立っているとき、脚をうしろに引く動きは、本来、股関節が担います。ところが、股関節の前側の筋肉(腸腰筋など)が硬く、股関節が伸びにくいと、その分を腰を反らすことで補いやすくなり、腰椎の伸展が増えます。股関節の屈筋の硬さや、伸展筋・外転筋の弱さは、脊柱管狭窄症の方に見られやすい筋のアンバランスとされています。そこで、股関節の伸展の可動域を出し、腰で代償しない動き方をつくることが、狙いのひとつです。
◆② 多裂筋の状態
多裂筋は、腰椎を安定させながら、うしろに反らす働きをもつ筋肉です。硬く感じることがありますが、脊柱管狭窄症の方では、多裂筋などの萎縮や脂肪の変性が、MRIで報告されています。筋の断面積が、年齢をそろえた方より2〜3割小さいという報告もあり、脂肪が多いほど、筋が疲れやすく、持久力が低いことも示されています。そのため、緩めるだけでなく、緩めたあとに、無理のない範囲で、持久的に使える状態を取り戻していくことが大切だと考えています。
◆③ 腹部の筋肉と、骨盤・仙骨まわりの安定
腹筋群(腹横筋・腹斜筋など)がうまく働かないと、立ったり歩いたりするときに、骨盤や仙骨まわりが前後・左右にぶれやすく、そのたびに腰が反る力が加わりやすいと考えられます。腹部の筋肉を使って骨盤を安定させ、腰が反らされる動きを抑えることが、狙いです。
まとめ
捉え方には様々なアプローチがあり、これは当院が重視している視点のひとつです。診断名だけで諦めてしまう前に、症状の出方や、身体の使い方、動きの癖を確かめてみる価値はあると考えます。診断を受けて通院している方や、「画像では狭窄があると言われたが、症状がいまひとつ当てはまらない気がする」という方は、まず一度、現在の状態をお聞かせください。気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
整体院リザルト-RESULT-ひびきの院:北九州市若松区ひびきの北2-1 Legend113-805号 整体院リザルト-RESULT-小倉院:北九州市小倉北区大門2-3-18 ノースステイツ西小倉703号








