膝へのヒアルロン酸注射について
ヒアルロン酸注射について
ヒアルロン酸注射は医療機関で『変形性膝関節症』の患者に対して『疼痛緩和効果』を目的として処方されることがほとんどです。
これを読まれているあなたは、
「ヒアルロン酸注射をいっぱい打ってきたけど全く膝の痛みが改善しない・・・」
と、不安になっている方も少なからずいらっしゃるかと思います。
最初に結論から述べますと、
『ヒアルロン酸注射での痛み改善効果はほとんどありません!!!』
研究論文では『疼痛緩和に期待できる』と言う報告しかないのが現実なんです。
つまり『痛みが改善する』ではなく、『痛みの緩和が期待でる』レベルであるということなのです。
なぜ、ヒアルロン酸注射を打っても改善しないのか??
皆様は、
「膝の軟骨同士が当たって擦れてしまい、関節の動きが悪くなって痛みが出るから”潤滑剤”になるヒアルロン酸で関節の動きをよくして痛みを治します」
と医師から説明を受けていたのではないでしょうか??
医師の説明には、根拠なく説得力がありますよね・・・
これを聞くと、「なんだかよくなりそう」と期待をしてしまうものです。
しかし、結果は期待通りには行かなかったのではないでしょうか??
では、一体なぜヒアルロン酸を打っても痛みが改善しなかったのでしょうか??
それは単純に、『関節軟骨同士の衝突による摩耗(擦れ)』が痛みの原因では無いからなんです!!
皆様は、膝の痛みは『関節の軟骨もしくは骨同士が当たって削れていっているのが痛みの原因』と説明受けたり認識をしているのではないでしょうか??
それは大きな誤りなんです!!
関節の軟骨とその下の骨表面に痛みを感じるセンサーは備わっていないのです。
つまり、関節の軟骨同士がいくらすり減っていってもそれで痛みを感じることはないのです!
では、膝の痛みは一体どこから来ているのでしょうか??
痛みの原因は多岐にわたりますが、一番多い原因について説明します。
変形性膝関節症は膝の軟骨同士が衝突し摩耗していきます。軟骨が摩耗した際にその”削りカス”が関節の包む膜(関節包)のどこかに付着してしまいます。
その付着で『炎症』が起こってしまい、その他の組織にも様々な悪影響を及ぼしてしまうのです!
炎症によって一番最初に起きるのが、関節水腫(膝にお水が溜まる)になります。
この状態が続いてしまうと『軟骨の削りカス』が、様々な組織同士の間に入り込み、組織同士の癒着を招いてしまいます!!
これら『組織同士の癒着が膝の痛みの一番の原因』なのです!!
そして癒着が残存していると、更にお水が溜まってしまいますので抜いてもお水を繰り返しやすいのは、上記が大きな原因のひとつとなっております。
まとめ
膝の痛みの原因は『軟骨同士の摩耗』ではなく、摩耗による削りカスによる組織間の癒着によって引き起こされていることが非常に多い。
関節の動きやすさは痛みとは関係ない為、ヒアルロン酸による関節の動きを良くしても痛みは改善しない。
しかし、膝に溜まったお水は『抜水』をしてもらわないと、症状は悪化して行くので絶対にしてもらってください。
最後に、膝にお水が溜まりにくい状態にして行くには、癒着した箇所を施術でリリースして、関節に過度に負担がかかっている状態を改善するために、足関節や股関節の調整をして関節負担を正常化して行くことが、膝の健康寿命を最大化させるため一番の手段である。