＜ なぜ腰ではなくお尻〜足に痛み？坐骨神経痛の新しい常識＞

坐骨神経痛は腰からお尻、太もも、ふくらはぎにかけて「ズキッ」「ジーン」「ピリッ」と現れる痛みやしびれ。北九州でも、病院に通っても改善せず、「なぜ治らないのだろう？」と悩む方が少なくありません。 坐骨神経痛とは、腰部から足へ伸びる「坐骨神経」が何らかの影響を受けて、腰〜お尻〜足に痛み・しびれが出る状態の総称です。

しかし、痛みの現れている「腰」や「神経上の部位」だけが原因とは限りません。実際、腰だけでなく骨盤・股関節・お尻・筋肉・姿勢・日常の動作が複雑に絡み合って症状を生むことが、理学療法の現場では数多く報告されています。

つまり**「腰だけ見ていても、坐骨神経痛の根本原因にたどり着けない可能性がある」**ということです。

北九州で多く見られる原因：なぜあなたに起きているのか

北九州市を含む地域では、「車での移動時間が長い」「片足に体重をかける立ち仕事」「座りっぱなしのデスクワーク」といった生活習慣が、坐骨神経痛を引き起こす背景として目立ちます。

たとえば、長時間運転中に腰を伸ばさなかったり、仕事で片側の足に重心をかけ続けたり。椅子に浅く腰かけて猫背姿勢になっている方も多く、骨盤が後ろに倒れた状態でいると、お尻や太もも裏の筋肉が働かなくなり、神経に圧がかかりやすくなります。

加齢によって腰椎や股関節の動きが減少することも一因です。結果として、神経根の圧迫や血流の低下を招き、痛み・しびれとして現れてしまいます。 

「画像異常＝原因ではない」視点：本質的アプローチ

病院で「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」と言われた方が「実はそれが痛みの原因ではなかった」というケースは珍しくありません。 画像で異常があっても痛みがない人、逆に画像では何もないのに痛みが強い人もいます。つまり、「見える異常」が必ずしも「今の痛み」の原因ではないのです。 理学療法士としては、画像では映らない筋肉・関節・神経の動きや機能を評価し、どこに“動きのエラー”があるのかを見極めていきます。 この「構造」だけでなく「機能」に注目する視点こそが、痛みの根本改善に必要なのです。

 根本改善を目指すための考え方：手術・薬に頼らない選択肢

「薬や湿布だけでは変わらない」「手術しかないのでは」とお悩みの方も、まずは“身体の使い方・動き”を整える方法を検討してみてください。 理学療法では、お尻や太もも裏の筋肉、股関節・骨盤の動き、神経の通り道となる組織の柔軟性や滑りを評価し、神経への圧迫を減らすアプローチを取ります。 痛みやしびれがあるからといって、いきなり手術を選択するのではなく、「動きのクセを見直し、整える」ことが根本的な改善につながります。

日常生活で気をつけたい動作・クセ・再発予防のための提案

改善したとしても再発しやすいのが坐骨神経痛。だからこそ、次のような日常習慣を見直すことが大切です。 * １時間に一度は立ち上がって体を伸ばす * 片足に体重をかけて立たない * 車の座席では腰を深く入れて背もたれを使う * お尻や太もも裏の筋肉が硬くなっていないかを意識 * 痛みの出る姿勢・動作を日記に書き出してみる 日常動作を見直すことが、改善を早め、再発を防ぐカギになります。 

まとめ

痛みの出ている場所だけに注目しても、改善が進まないことがあります。だからこそ、骨盤や股関節、筋肉、日常の動作という“全体”を見て、どこで負担がかかっているのかを見極めることが大切です。 薬や画像診断だけに頼らず、「動き」「使い方」を見直すことで、あなたの身体はまだまだ変えられます。痛みなく座れる、歩ける、眠れる、そんな当たり前の生活を取り戻すための第一歩を踏み出してみませんか？