「整体に通っても痛みが良くならない…」
「マッサージしてもらっても、またすぐに戻る…」

北九州市内でも、こうしたお悩みを抱えて来院される方が非常に多くいらっしゃいます。実はその痛み、あなたが感じている「痛い場所」には、本当の原因がないことも少なくありません。

この記事では、病院でも見つからなかった「痛みの正体」と、それにどう向き合えばいいかを、理学療法士の視点からお伝えします。

なぜ整体に通っても改善しないのか？

まず多くの方が勘違いしやすいのは、「痛い場所を施術すれば良くなる」という考え方です。

確かにその場は軽くなったように感じても、しばらくするとまた痛みが戻る――それは、根本的な原因が解決されていないからです。

例えば、腰が痛いからといって腰に原因があるとは限りません。股関節や骨盤、さらには内臓の硬さや、神経の滑走障害などが痛みを引き起こす原因になることもあるのです。

これは、単に「筋肉が固い」といった理由だけでは説明できない、構造的かつ機能的な異常が存在することを意味します。

痛みの原因は「姿勢の崩れ」と「関節の連動」にある

私たちの身体は、1つの関節や筋肉だけで成り立っているわけではありません。

例えば、

股関節が内旋（内側にねじれる）状態で固まっていると…

骨盤が前傾しやすくなり…

腰椎が反りすぎて、慢性的な腰痛が出やすくなる…

といったように、複数の関節や筋肉が連動してバランスを保っています。

また、股関節がうまく使えないことで、膝や足首に負担が集中したり、反対側の股関節や仙腸関節に負担が移ったりすることも。

つまり「痛い場所」と「原因の場所」が異なることがほとんどです。

このような“全体のつながり”を見ずに、その場の痛みだけを取り除くような整体では、再発を繰り返すのも当然なのです。

「エビデンスに基づいた検査と評価」が根本改善の鍵

一般的な整体院では、「触って判断」「経験に頼る」といった方法が多くみられます。しかし、科学的根拠＝エビデンスに基づいた評価を行うことで、痛みの本当の発生源を特定することができます。

例えば以下のような検査が有効です。

アンビルテスト
股関節の骨や関節の異常があるかを評価

ヒップテレスコープテスト
股関節の動揺性（不安定性）を確認

パトリックテスト
仙腸関節や股関節の靭帯の緊張を確認

トーマステスト
腸腰筋や骨盤の動きをチェックし、どこに制限があるかを見極める

こういった詳細な評価をもとに、初めて「どこをどう治療すべきか」が明確になります。

慢性痛に必要なのは「全身の再調整」

あなたの痛みが慢性的になっている場合、その理由は“その場所”だけでなく、“その周囲”や“身体全体”にあります。

たとえば股関節OA（変形性股関節症）の場合、痛みの原因は骨の変形ではなく、以下のような状態が関係していることが多いのです。

中臀筋や外側の筋肉の緊張

骨盤の前傾により腰椎が過剰に反り、神経や関節が圧迫される

股関節の内圧が高まり、痛みが増す

仙腸関節が不安定になり、周囲の筋肉が過緊張を起こす

結果として、痛みが長期化・慢性化してしまう

また、ストレートランバー（腰の反りが少ない状態）では、多裂筋や腸腰筋の機能低下が見られ、腰椎周囲の安定性が失われていきます。

これらは、全身の「姿勢」と「筋肉の連動」、「神経・血流・内臓の動き」などが関係しており、単純な筋膜リリースやストレッチだけでは解決しません。

本当に必要なのは「再発しない身体づくり」

痛みをなくすことはゴールではありません。大切なのは、“痛みが戻らない身体”をつくることです。

そのためには、

股関節や仙腸関節の動きを正しく評価し

骨盤と脊柱、内臓の連動性を整え

姿勢を再構築する

といったアプローチが必要です。

当院では、エビデンスに基づいた検査を通して、痛みの根本原因を特定し、「本当の改善」に導く施術を行っています。

通っても良くならなかった…という方にこそ、知っていただきたいアプローチです。

まとめ：痛みを繰り返さないために、今すべきこと

あなたの身体は、股関節・骨盤・背骨・内臓・神経などが連動して機能しています。その中の“どこか”がうまく動いていないから、別の場所に負担がかかり、痛みとなって現れているのです。

つまり、必要なのは「痛い場所を治すこと」ではなく、「痛みを生んでいる構造を見直すこと」。

もしあなたが、どこに行っても良くならない、病院では異常なしと言われた

もうこの痛みと一生付き合うしかないと思っているなら、その考えを一度、疑ってみてください。

原因がわかれば、身体は変わります。

「痛みのない未来」を手に入れるために、今こそ、一歩踏み出してみませんか？