腹式呼吸と迷走神経は、密接な関係があります。腹式呼吸を行うと、横隔膜の動きが大きくなり、胸郭内圧が下がります。胸郭内圧が下がることで、迷走神経が刺激され、副交感神経系が優位になります。副交感神経系が優位になると、心拍数や血圧が下がり、リラックス状態になります。
迷走神経は心拍数、血圧、呼吸、消化器、免疫機能の調節など生命活動に重要な機能の調節に関わります。迷走神経が障害されると、心拍数の減少や、血圧の低下など、血の気が引く、気分が悪い、冷や汗、めまい、免疫機能の低下などの症状を引き起こします。
また迷走神経と脳の連動がストレスや心の状態の変化に重要であるとも言われ、迷走神経の活動に応じて脳で感じる不安の増減が連動することも言われております。
さらに、ここ数年のコロナ感染に伴う自律神経障害は、迷走神経が関与するなどという話もあります。迷走神経は、感染症や炎症、アレルギーなどの免疫反応を抑制したり、自己免疫疾患の進行を抑制したりする効果があると考えられています。
こういったことを踏まえて、迷走神経へ効かせる体操として腹式呼吸は取り組みやすいかと思いますのでご紹介させていただきます。
腹式呼吸の方法
1,仰向けに寝ます。
2,両手をお腹に置きます。
3,鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹を膨らませます。
4,口からゆっくりと息を吐き出し、お腹を凹ませます。
5,3~4を5~10回程度繰り返します。
腹式呼吸をすることでの効果をまとめると
リラックス効果: 副交感神経系が優位になることで、心身がリラックスします。
ストレス軽減: ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制します。
睡眠改善: リラックス効果により、寝つきが良くなり、睡眠の質が向上します。
消化機能の改善: 横隔膜の動きが大きくなることで、腸の動きも活発になり、消化機能が改善されます。免疫力向上: 副交感神経系が優位になることで、免疫細胞が活性化し、免疫力が高まります。
ざっくりとこのようになります.
見込める効果は多いので是非日常に取り入れてみてください。